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連載 暮らしに潜む環境問題
産業廃棄物処理の現状と課題
著者: 田中勝1
所属機関: 1国立公衆衛生院
ページ範囲:P.356 - P.361
文献購入ページに移動産業廃棄物は,1994年度には全国で年間4億500万トンが排出されたと推定されており,1993年度の排出量3億9,700万トンに比較して800万トンの増加であり,ほぼ横ばいであるといえる.1985年度から1990年度までの年平均増加率(約5%)に比較しても増加が鈍っており,1990年度以降安定傾向で推移してきている(図1).これは1990年度ごろから景気に陰りがみえていることなどに起因しているものと考えられる.
種類別の排出量を図2に示した.汚泥の排出量が最も多く,約1億8,413万トンで総排出量の約45.4%を占め,次いで動物のふん尿が約7,455万トン(18.4%),建設廃材が約6,024万トン(14,9%)となっており,この3品目で全排出量の約8割を占めている.
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