文献詳細
連載 自治体の保健福祉活動における理学療法士の役割・4
維持期リハビリにおける理学療法—老人保健施設での理学療法士の役割
著者: 野津原裕1
所属機関: 1財団法人弘潤会老人保健施設シルバーケア野崎
ページ範囲:P.441 - P.444
文献概要
ご存じのように老人保健施設(以下,老健施設と略す)は,その役割から「中間施設」,「通過施設」などと呼ばれ,病院と家庭,もしくは福祉施設などとの間の円滑な調整機能を求められている.また職員配置についても,老人病院と特別養護老人ホームの中間的な基準で医師,看護・介護職員を置くが,そこに理学療法士(PT)または作業療法士(OT)の配置が義務づけられている.
当施設の活動の概要を紹介すると,入所定員80名,通所定員25名(現在30名)で,平成6年4月に開設以降,年間の延べ退所者数は平均300名程度となっている.退所者の内訳は,家庭からの入所が約6割,医療機関からの入所が約3割で,退所先としては約7割が家庭,約2割が医療機関,残りは福祉施設などという状況である.ちなみに,当施設の現在の職員数は次のとおりである.医師1(他に兼務2),看護婦9,介護職30,理学療法士1(他に兼務1),作業療法士1,相談指導員2,薬剤師3(すべて兼務),栄養士1,調理員5である.
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