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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生62巻8号

1998年08月発行

文献概要

特集 公衆衛生の現地訓練

保健所実習の重要性

著者: 小倉敬一1

所属機関: 1千葉県船橋保健所

ページ範囲:P.540 - P.543

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 現在,保健所では,医学生をはじめ,保健婦学生,看護学生,栄養学校生,各種福祉関係学生など,将来,保健・医療・福祉を担う多くの学生の実習を引き受けている.
 実習終了後に必ず感想文ないしはレポートを提出してもらっているが,それを読ませてもらうと,必ずといっていいほど書かれていることがある.それは,「実習にいって,保健所が住民の健康と生活を守る上で実に幅広い活動をしていることを初めて知りました」という一文である.なかには,「保健所は野良犬を捕まえるところだと思っていたが……」という書き出しで始まる医学生の感想文もあり,思わずこちらの顔色の変わるものもあるが,同じ意味のことが続いて書かれており,実に複雑な思いをすることもある.これを,実習の意義があったと素直に喜んでよいものか,日ごろの私どもの知らせる努力が足らないことを反省すべきか,いや保健所は空気のような存在だからこれでよいのだと割り切ってすませるのか,感想文が届くたびに実習関係者一同で,その評価をめぐって同じ議論が繰り返されているのが,多くの保健所の実情ではないだろうか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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