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連載 公衆衛生へのメッセージ—福祉の現場から
昨今の高齢者保健福祉施策の展開をめぐって—大阪府の現場から考えること−1999年夏
著者: 出口安裕1
所属機関: 1大阪府福祉部高齢介護室
ページ範囲:P.820 - P.821
文献購入ページに移動介護保険制度は,高齢者の介護という福祉の問題を社会保障制度の変革として,従来の措置制度から社会保険方式を導入した契約制度に改革するもので,保健・医療・福祉分野においては,昭和36年の国民皆保険(健康保険)制度の導入以来の大変革といえる.国,都道府県,市町村は,その円滑な制度導入に向けて,準備に忙しい毎日であるが,そもそも介護保険制度は,欧米先進国を上回る急速なスピードで進行するわが国の高齢化と,要援護老人の増加とその介護の問題に対応するため,従来の老人福祉や老人医療での対応の不十分な点や今後生じうる運営上の問題点を踏まえて,介護を社会全体として支える新たな制度での対応を構築すべく,高齢者介護の問題に対して導入されたひとつの対応方法である.
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