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シンポジウム 第17期日本学術会議環境保健学研連主催公開シンポジウム 「内分泌攪乱化学物質(環境ホルモン)の影響はどこまでわかっているか」
生態への影響・2
著者: 井口泰泉1
所属機関: 1横浜市立大学理学部
ページ範囲:P.835 - P.838
文献購入ページに移動まず,魚では,卵巣から出る女性ホルモンのエストラジオール-17βは魚から人間まで同じものである.これが雌の体内に出ると,肝臓を刺激してビテロゲニンという卵黄蛋白がでて,この卵黄蛋白が卵に入る.雄の場合は,精巣からはあまり女性ホルモンは出ないので,雄の体内には卵黄蛋白はあまりない.したがって雄の魚を使って卵黄蛋白の有無を調べることにより,川や海の状況がどうなっているかを調べることができる,つまり雄の体内に雌の卵黄蛋白がどのくらいあるかということを指標として見る方法である.
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