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特集 依存症の公衆衛生
地域におけるサポート体制—医療と保健の役割と機能
著者: 徳永雅子1
所属機関: 1世田谷区保健所
ページ範囲:P.98 - P.101
文献購入ページに移動それから15年が経過した.世田谷区の保健婦は依存症に取り組むことによって,精神保健に対する学びと対応に大きな変革をもたらすことができた.その一つがアルコール依存症の地域ケアネットワークシステムである.このネットワークは一朝一夕につくりあげることができるものではない.担当チームの協調と自己変革,そしてアルコール依存症への対応は精神保健の基礎であるという強い意思が引き継がれている結果である.地域でサポートシステムをつくるには受け皿が必要である.その中核はアディクション(酒害)相談になる.開設当初は“酒害相談”と標榜し,アルコール依存症を対象にして始まったが,今日では薬物依存やギャンブル,摂食障害などの嗜癖問題の相談へも対応するようになったので,その概念を取り入れて事業を実施している.
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