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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生63巻8号

1999年08月発行

文献概要

特集 女性への暴力

ドメスティツク・バイオレンスとは

著者: 波田あい子1

所属機関: 1(財)東京都医学系研究機構東京都精神医学総合研究所

ページ範囲:P.532 - P.536

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用語選択の経緯
 ドメスティック(domestic)は一般的には「家庭」を意味するが,ドメスティック・バイオレンスの場合は,これを家庭内暴力と訳してしまうと明らかな誤訳となる.この用語の米国における由来に照らすと,正しくは,夫やボーイフレンドによる女性への暴力のことである.つまり,女性にとって親密な関係にある男性からの暴力(過去に「親密な関係にあった」も含む)を指すもので,同居あるいは法的な婚姻関係の有無は付随的な事柄にすぎない.とはいえ,女性にとって親密な関係にある男性の代表は夫なので,ドメスティック・バイオレンスを「夫の暴力」と呼ぶのは簡潔かつ正確であろう.本稿でも,解説上必要な場合の他は,外来語そのままの曖昧な用語を避け,「夫の暴力」を用いる.
 一方,一般的な意味の家庭内暴力,つまり,様々な形態の家族成員による身体的,心理的,性的な暴力はファミリー・バイオレンス(family violence)の用語が使われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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