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連載 公衆衛生のControversy インフルエンザワクチンは必要か
インフルエンザワクチンは誰のため?/インフルエンザ対策特に高齢者における予防について
著者: 母里啓子1
所属機関: 1前:横浜市旭保健所
ページ範囲:P.756 - P.757
文献購入ページに移動1962年法律により勧奨接種とされ,1976年には臨時接種として流行の恐れがあるときの義務接種とされましたが,以来前もって怖れのない年と言われたことは一度もなく,流行があるぞ,あるぞと脅されて,学校でのインフルエンザの予防接種は年中行事として定着し,接種率を上げることが目的になりました.同じように臨時とされた日本脳炎の予防接種は先の改正までは都道府県ごとに接種をするかどうかが選択され,北海道をはじめとして東北地方では接種は行われず関東地方では幼児期の基礎免疫だけのところも多く,九州地方で毎年追加免疫のため接種をするなど,地方により日本脳炎の発生頻度に差があるのに曲がりなりにも対応しているように見えました.
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