文献詳細
連載 海外レポート ニューヨーク州保健省の日常・8
タスキギー梅毒研究から得た教訓
著者: ホスラー晃子12
所属機関: 1ニューヨーク州保健省慢性病疫学課 2ニューヨーク州立大学公衆衛生大学院
ページ範囲:P.590 - P.592
文献概要
研究の最終的な被験者となったのは,399人の梅毒に冒された黒人男性で,皆一様に貧しく,無教育であった.彼らは「送迎バス,おいしい昼食付きの無料健康診断が受けられ,何か悪い病気が見つかれば,医者の治療も受けられる.もしものことがあった場合は,50ドルの埋葬金が親族に与えられる」という誘いにのせられて,研究に巻き込まれていったのである.
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