icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生64巻9号

2000年09月発行

文献概要

特集 マスコミュニケーションと公衆衛生

公衆衛生におけるソーシャル・マーケティングの活用

著者: 吉長元孝1

所属機関: 1広島国際大学医療福祉学部

ページ範囲:P.619 - P.623

文献購入ページに移動
 ダンスといえば子どもたちの中で大人気の「TRF」のSAMさん.1998年に歌手の安室奈美恵さんとの間に長男誕生.昨年,父親の育児参加を呼びかける厚生省のキャンペーンに長男と登場して話題になった.行政や公共広告機構などが行う社会キャンペーンは,環境問題,公共マナー,教育・親子問題,覚醒剤撲滅,骨髄バンク,子どもワクチン,臓器移植ネットワークなど様々なテーマで展開されている.
 近年,公共・非営利組織の社会キャンペーンにマス・マーケティング技法を取り入れ,意識的に高度な関係性で展開するソーシャル・マーケティング(social marketing)が注目を集めている.ソーシャル・マーケティングは多様化する社会問題の解決方法として,生活者や行政,企業が一緒になって,公共の福祉を実現する手法として,用いられるようになった.公衆衛生の分野,例えば家族計画プログラム,STD,HIV感染予防キャンペーン,禁煙運動,生活習慣病に関する啓発活動,アルコール依存抑止キャンペーンなどの他,いじめ防止など社会的テーマに対し,ソーシャル・マーケティングの考え方,方法論,ツールが必要となった.公衆衛生従事者にとってソーシャル・マーケティングは活用すべき技法となっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら