icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生65巻12号

2001年12月発行

文献概要

特集 青少年暴力・2

よく遊びお手伝いもよくしている子はキレにくい

著者: 佐野勝徳1 長谷川千寿1 佐野敦子2

所属機関: 1徳島大学総合科学部生理心理学教室 2徳島大学医学部

ページ範囲:P.863 - P.866

文献購入ページに移動
 「日本の子どもが危ない」,そんな状況が続いている.1997年5月の神戸児童連続殺傷事件,翌年1月の女性教師刺殺事件以来,「キレる」少年による凶悪事件が後を絶たない.小学校低学年から始まった学級崩壊や中学生の校内暴力も深刻である.こうした事件や問題が発生するたびに,「あんなよい子が」とか「どこにでもいる普通の子が…,信じられない」と報道される.「事件のなかの子どもたちは,学校のなかの暴力行為や学級崩壊現象のなかの子どもたちと本質においてあまり変わらない.問題のない子どもたちも,学校のなかでの暴力行為や学級崩壊の中心になっている子どもたちと大きな違いがない」1)といわれているほどである.
 なぜ「普通の子」や「よい子」が,簡単にキレて,衝動的な事件を起こすのだろうか.学級崩壊などの発生原因はどこにあるのだろうか.子どもは昔と変わってしまったのだろうか.筆者らは,そんな疑問をいだきながら,数年前から調査研究を実施してきた.以下は,小学生を対象とした調査結果の概要である.なお,中学生についても類似の調査を実施しているので,その結果の一部を含めることにする2,3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら