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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生65巻6号

2001年06月発行

文献概要

特集 放射線被曝のアセスメント

保健医療による被曝のアセスメント

著者: 菊地透1

所属機関: 1自治医科大学RIセンター

ページ範囲:P.421 - P.424

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 医療による放射線の被曝は,人類が放射線を利用しはじめて以来,人間の諸活動における最大の被曝源である.特にわが国の保健医療による被曝状況は,医療被曝大国「日本」といっても過言ではなく,国民1人当たりの医療被曝は,世界の医療被曝の6倍,先進諸国と比較しても2倍程度も高い.なお今後,発展途上国の医療水準が向上すれば,医療被曝は先進諸国のレベルに近づくと予測しており,医療被曝は医療水準の普及・整備の一つのバロメータとも考えられる.
 したがって,医療被曝は放射線診療に伴う必要不可欠な被曝であり,なくすることのできない必要な被曝である.また,医療機関では国民に高い危険性があると思われている放射線特にX線を当たり前のように日常診療において利用しており,保健医療における被曝が患者と医療従事者および公衆にとって,安心できる被曝としての事前の安全評価が重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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