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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生66巻10号

2002年10月発行

文献概要

特集 文化と健康生態・2

日常生活の健康生態・6 子どもの遊び

著者: 井原成男1

所属機関: 1お茶の水女子大学発達臨床心理学講座

ページ範囲:P.743 - P.748

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遊びと自由
 遊びは一見無意味な活動,余計な活動のように見えるが,それが人間の健康,特に心の健康に及ぼす効果ははかりしれない.とりわけ,子どもの心の発達と健康に遊びが及ぼす影響は絶大である.
 遊びは,第一に子どもの運動能力や手先の器用さ,そして社会性の発達を伸ばすために大切なものであり,そうした能力の獲得は,この世界で生きるための基礎的な技能である.子どもは遊びを通じて得た技能や,相手との遊びから得た経験的知識によって,危険から自分の身を守る方法のみでなく,同時に,相手を傷つけない方法も体得していく.ここで傷つけないと言ったのは,相手の身体のみではない.相手の心を傷つけない感覚をも同時に体得していくのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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