icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生66巻11号

2002年11月発行

文献概要

特集 公衆衛生におけるNPOの役割

NPOと公衆衛生活動

著者: 櫃本真聿1

所属機関: 1愛媛大学医学部付属病院医療福祉支援センター

ページ範囲:P.807 - P.811

文献購入ページに移動
はじめに
 サッカーのワールドカップが韓国と日本で同時開催されたことはまだ記憶に新しい.元ラガーの筆者にとっては,サッカーの派手さやわざとらしいアピールには抵抗があったが,さすがに今大会は盛り上がった.決勝トーナメントへは誰もが無理だろうと思っていただけに,予選リーグ1位通過といううれしい期待はずれで,みんなの気持ちが“日本頑張れ”へと強く向いて行った.みんなが同じ方向を見て一体となっていることの素晴しさを,ワールドカップは実感させてくれた.
 ところで,自分の身の回りの地域や職場,家庭ではどうだろうか.例えば職場会議において,目的についての共通認識が得られずどの方向か確認のないまま,上司の命令,要綱,慣例などに基づき,「どうするか」の方法についての調整が大部分を占め,役割分担が決まれば「連携ができた」と誤解しているような状況ではないだろうか.あるいは各事業のねらいについて住民との共通認識が得られないまま,マンネリ化に陥ってはいないだろうか.目的が一致していることが互いに理解できていれば,方法はもっと豊富になり,効果的に活用できるはずだが,マニュアル等による方法の一律化では,多少の底上げはできてもすぐに限界が訪れる.目的意識もなく「やらされている」感覚が強ければ,チームワークも図れず,各人の工夫や努力も期待できない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら