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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生66巻12号

2002年12月発行

特集 公衆衛生における医療

保健所における医療監視の位置付け

著者: 岡田尚久12

所属機関: 1島根県出雲保健所 2全国保健所長会

ページ範囲:P.903 - P.907

文献概要

はじめに
 近年の医療事故の多発や院内集団感染事例は,国民の医療に対する信頼を大きく揺るがしている.患者の権利意識が大きく向上する中で,国民が安心して良質な医療を享受できるためには,各医療機関が不断の努力を積み重ね,良質な医療を提供することが必須である.一方,保健所は,これら医療機関に対して患者の立場から立入検査を実施し,監視・指導し評価することができる.この両者の協働作業は,地域の医療の向上のために不可欠なものである.
 しかし,現在の立入検査の視点は,医療機関の人的および施設基準等の外的基準に留まっており,医療の質についてどこまで踏み込めるかという課題を抱えている.また,保健所の立入検査を担当する職員が「実施することに意義がある」という考えでは,医療事故等を減らすことは困難である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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