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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生66巻2号

2002年02月発行

文献概要

連載 地方分権による保健医療福祉活動の展開・2

保健医療福祉の地方分権と自治体の役割

著者: 山根洋右1 塩飽邦憲1 北島桂子1

所属機関: 1島根医科大学環境保健医学

ページ範囲:P.114 - P.119

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構造改革の痛みの中で
 アメリカの経済学者が,日本を3C国家と呼び,その政治経済の特徴を「土建国家(construction)」,「大量消費国家(consumption)」,「ソフトな支配国家(control)」と指摘したことがある.日本は,驚異的な経済発展を遂げたが,やがてバブル経済破綻,そして今,国家倒産ともいうべき重篤な病状を呈し,外科手術ともいえる「構造改革」の痛みを耐えしのいでいる.
 その痛みの中で,ひとつの救いは,自律的な地域民主主義の時代的要請,「地方分権」への力強い胎動が見られることではないだろうか.振り返れば,地方分権の最初の胎動は,地方の政治的経済的リソースとそれを利用する技術の蓄積が始まった1960年代の革新自治体登場であった.「地方分権パイロット自治体」が盛んに提唱されたのもこの頃である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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