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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生66巻5号

2002年05月発行

文献概要

特集 若者にはびこる性感染症

性感染症検診の成果と課題

著者: 大國剛1

所属機関: 1大國診療所

ページ範囲:P.337 - P.339

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 歴史的にみると,花柳病と称された時代から,性病,性行為感染症,性感染症,性関連感染症と呼ばれるようになり,医学の進歩とともに性関連感染症には,多くの疾病が包含されるようになった.従来からの4つの疾病,すなわち,淋疾・梅毒・軟性下疳・第四性病に加えて,クラミジア・性器ヘルペス・尖形コンジローム・トリコモナス症・カンジダ症,さらには人間の性行動に由来して発生するB型やC型肝炎・しらみ・疥癬・アメーバ,そしてエイズと,多くの疾病が含まれて論じられている.
 性病予防法は感染症新法に改正され,性感染症は定点報告,四類の報告で処理されるようになった.また,東京都や大阪市などでは,HIVの無料検診の際に,他の疾病の検査も含まれている.例えば大阪市では,HIVの他に,クラミジアIgA,IgG抗体,HCV(C型肝炎ウイルス),梅毒検査を併せて実施している.2001年7月からの実施で,月間約300人(男女ほぼ同数)が受診していると聞いている.また,男性同性愛者のグループが中心となり,2000年から,5月のゴールデンウィークの3日間に,男性同性愛者の検診を実施し,HIV・HCV・梅毒の検査がなされていて今年も実施予定である.2000年には250人,2001年には400人程度が受診しており,性感染症への関心が高まっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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