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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生66巻6号

2002年06月発行

文献概要

特集 食品の安全について考える

食品中の化学物質による健康影響評価—食ライフスタイルと変異原発がん物質の摂取

著者: 森本兼曩1 戸田雅裕2

所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科社会環境医学 2大阪大学大学院医学系研究科博士課程

ページ範囲:P.389 - P.392

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はじめに
 食品中に含まれる有害化学物質は多種多様であるが,さて,その健康リスクはどのように評価するべきであろうか.
 歴史的にみると,水銀,ヒ素,鉛などの重金属や細菌毒素が主要な有害化学物質であった,急性中毒中心の時代は遠く過ぎ去り,近年の重金属による長期微量の慢性毒性(腎障害や肝機能障害等のみならず,胎生期・小児期における精神神経学的機能障害など),食品添加物や残留農薬によるアレルギー(アトピー)や,突然変異,発がん影響をはじめ,10-10Mレベルのホルモン量による内分泌撹乱物質(環境ホルモン)の生殖障害,性分化異常,精神神経学的な不安定状態など,作用が微量複合かつ長期的であり,その健康影響の科学的定量的評価が困難な場合が多い1,2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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