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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生67巻11号

2003年11月発行

文献概要

特集 検証「SARS」

世界の状況とWHOの対応

著者: 押谷仁1

所属機関: 1世界保健機関(World Health Organization: WHO)西太平洋事務局

ページ範囲:P.820 - P.825

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 Severe Acute Respiratory Syndrome(SARS)は,21世紀に入って最初の新興感染症であった.2002年末に中国南部で始まったと考えられているSARSの流行は,香港を経由して,航空機によって,またたく間に世界各国に広がった.各国が積極的な対策をとったことにより,新たな感染者の発生は抑えられ,2003年7月初めにはすべての地域での封じ込めに成功した.しかしSARSウイルスは自然界のどこかに今も存在していると考えられ,この冬にも再出現する可能性が指摘されている.また,さらに新たな世界規模の新興感染症が出現する可能性もある.このSARSの流行は,グローバリゼーションの進展した世界での感染症対策の難しさを浮き彫りにした.

 本稿ではSARS流行の経緯と,これまでの世界保健機関(World Health Organization,以下WHO)の対応について総括したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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