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特集 検証「SARS」
―自治体の対応①―台湾人医師事例から見る大阪市保健所のSARS対策
著者: 小西省三郎1
所属機関: 1大阪市保健所
ページ範囲:P.835 - P.838
文献購入ページに移動SARSは,2003年3月中旬から東アジアを中心に感染が拡大していたが,大阪市では当初より本疾患の重要性や関西方面への侵入の可能性を考慮して,積極的に情報収集にあたってきた.大阪府医師会等に対しても,WHOのSARS関連情報等を提供するとともに,3月17日にはSARSの「疑い例」「可能性例」通報の協力依頼を行った.
4月3日,SARSが新感染症となったことを受け,対策会議を開き,市内において患者が発生した場合の対応について検討した.
すなわち,休日・夜間を含めて患者が発生した場合の連絡体制,患者搬送,接触者調査の実施方法等を決めた『SARS対応マニュアル』を作成するとともに,大阪市立総合医療センターにおいては,SARS患者が発生した場合の診察から入院に至るまでの受け入れ態勢の確認を行った.市民に対しては,SARS伝播確認地域,症状,相談先などを記載したリーフレットを作成・配布するとともに,大阪市ホームページに掲載し,正しい知識の普及啓発に努めた.
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