特集 公衆衛生が進めるリプロダクティブ・ヘルス/ライツ
諸外国におけるリプロダクティブ・ヘルスへの取り組み
著者:
池上清子1
所属機関:
1国連人口基金(UNFPA)東京事務所
ページ範囲:P.99 - P.103
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1994年,カイロで開催された国際人口開発会議(International Conference on Population and Development, 以下ICPD)が,初めて国際的な合意文書の中でリプロダクティブ・ヘルス(reproductive health,以下RH)を明記してから,8年以上が経過した.その後,北京の女性会議やリオ+10の環境サミット(World Summit on Sustainable Development, WSSD),ミレニアム開発目標の設定などを経て,2004年には国連総会で10年後の見直しをICPD+10として行うことになっている.
このような世界的な動きの一方で,途上国の現場では,どのようなRH関連の課題に直面しているのだろうか.そこで本稿では,HIV/AIDSなどの感染症を除いた他のRHの課題を見直すことにより,RHを取り巻く共通の問題点を浮き彫りにしたい.