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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生67巻4号

2003年04月発行

文献概要

特別寄稿

「Healthy People 2000」の評価

著者: 田那村雅子1 三羽牧子1 河原和夫1

所属機関: 1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科環境社会医歯学系専攻医療政策学講座医療管理学分野

ページ範囲:P.290 - P.295

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 1974年,カナダでラロンド報告が発表されて以来,世界のヘルスプロモーションは,医療中心の保健サービスの提供から予防を中心とする保健サービスを重視する方向へと展開してきた1).その中で,米国は,不必要な疾病や障害を予防することですべての国民がより良い「生活の質」を達成できることを目的とする行動計画を作成し,目標管理型健康増進政策のさきがけとして,1979年,「健康な国民:公衆衛生局長による健康増進及び疾病予防に関する報告」(Surgeon General's Report on Health Promotion and Disease Prevention “Healthy People”)が提示された.1980年,「健康増進・疾病予防:国民の目標」(Promoting Health/Preventing Disease: Objectives for the Nation),いわゆる「Healthy People 1990」が発表され,15の優先領域(Priority Area)と226の具体的な目標項目(Objectives)が示された.「Healthy People 2000」2,3)は,この「Healthy People 1990」の内容を継続・進展させるもので,2000年までの10年間にわたるヘルスプロモーションの目標が定められ,1990年より開始された.その経過を追跡記録したものが,2001年10月に最終報告書4)として公表された.

 本稿では,この最終報告書から,「Healthy People 2000」の総括を行うとともに,日本でも2000年より実施されている「健康日本21」5)「健やか親子21」6)との比較を通して,今後の日本における目標管理型健康政策のあり方について検討してみる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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