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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生67巻5号

2003年05月発行

文献概要

特集 現代の保健所論・1

保健と福祉の統合―仙台市の場合森泉茂樹

著者: 森泉茂樹1

所属機関: 1仙台市若林区保健福祉センター所

ページ範囲:P.365 - P.367

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 時代は個人のニーズ,地域コミュニティの様態,組織形成など,あらゆる領域においてボーダーレス化している.保健と福祉の境界も流動化し,既存の枠組思考が通用しない時代になっている.それは行政の誘導のみによる人工的な流れでは決してなく,真の意味での多様性の時代を背景とした奔流であり,保健と福祉というそれぞれに歴史のあるアプローチも,その理念や方法論の違いを超えて,否応なく脱境界の波にさらされている.今この波に流されるのではなく,積極的にこれを受容し,変容していくことが,これからの保健所には必要なのではないか.

 こうした流れの中,仙台市では平成8年に本庁での保健衛生部局と福祉部局との統合が行われ,併せて保健所と福祉事務所が組織統合され,保健福祉センターとなった.本稿では7年を経た仙台市における保健所と福祉事務所の統合の実態を検証,紹介しながら,その課題について考えたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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