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特集 現代の保健所論・2
保健所の市町村支援
著者: 山口亮1
所属機関: 1北海道網走保健所
ページ範囲:P.426 - P.428
文献購入ページに移動北海道網走保健所は,道内に26カ所ある道立保健所(他に政令市,中核市の保健所が4カ所)の1つで,スタッフは総勢30名.道内では比較的小規模な保健所であり,1市4町1村を管轄し,管内人口は約7万人である.網走はオホーツク海に面した港湾都市であるが,網走刑務所や流氷見物など観光産業も盛んである.また,海産資源に恵まれカニ類が特産品になっている(一昨年,上海で食べた上海ガニも,そして昨年,境港で食べた松葉ガニもうまかったが,豪快に食べるならオホーツク海のタラバガニ(king crab)に勝るものなし!).
網走保健所の市町村支援
原稿を引き受けてから,ハタと考え込んでしまった.赴任してはや3カ年が経とうとしているのに,「これが網走保健所の市町村支援です」と力を込めてご紹介(自慢)できるテーマが思いつかない.「これにておしまい」では,依頼された枚数まで,到底たどりつかない.では,枚数を埋めるためにはどうしたらよいか考えた.そこでなんとかひねり出したのは,保健所の能力として比較的力を発揮しやすい情報収集や,評価支援についての具体的事業を取り上げて,そこでの市町村支援について触れてみたらどうかということだった.そうすればミニマム・スタンダード(minimum standard)を示すことができて,私に求められている課題もクリアできるのではないか.ある意味では,どこの保健所でもできる,最低限の仕事という意味で,網走保健所の事業を具体的に字句に残そうと意気込んで,とにかく升目を埋めることにした.
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