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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生68巻1号

2004年01月発行

文献概要

特集 公衆衛生の構造改革

健康ニーズのPerception Gap

著者: 桜山豊夫1

所属機関: 1東京都健康局

ページ範囲:P.16 - P.18

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 某テレビ局のプロデューサーによる,視聴率調査機関のモニター家庭への不当な働きかけが問題になりましたが,本来高い視聴率を得るためには,視聴者のニーズに答えた番組を制作しなければならないはずで,結果として高視聴率が維持できる番組はカスタマーズサティスファクション(顧客満足度)が高いと言えるでしょう.番組制作サイドが視聴者のニーズを測る参考として視聴率を利用するのがもともとの趣旨でしょうが,今回の事件はそれが行き過ぎてしまったと思われます.

 筆者は行政機関に身をおいていますが,公衆衛生の分野における各種の業務が果たして顧客(住民)の満足を得ているかについて,視聴率のような客観的指標によって判断したような経験はありません.私たちはよく「住民のニーズに沿って」というような表現を使います.しかし住民のニーズがどのようなものかについて,確固たる情報があることは稀です.また多様な住民のニーズを一元的に表わせるかどうかについても,はなはだ疑問があります.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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