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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生68巻10号

2004年10月発行

文献概要

特集 人と動物の共通感染症・1 鳥インフルエンザ

鳥インフルエンザの流行とヒトインフルエンザパンデミック

著者: 西藤岳彦1 田代眞人1

所属機関: 1国立感染症研究所ウイルス第三部(村山庁舎)

ページ範囲:P.767 - P.773

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 2003年のSARS騒動が一段落したのも束の間,2004年は国内では1925年以来という高病原性鳥インフルエンザが3カ所(山口県,大分県,京都府)で発生したのみならず,世界各地でも高病原性鳥インフルエンザの流行が報告された(図1).さらにタイ,ベトナムでは,ヒトでのH5型高病原性鳥インフルエンザ感染が確認され,6月末現在で34名(タイ12名,ベトナム22名)の感染者のうち23名(タイ8名,ベトナム15名)の死亡が確認されている.

 ヒトでのH5感染の発生は,タイ,ベトナム当局の懸命の努力によって一応の終息を見たようだが,家禽でのH5型高病原性鳥インフルエンザ感染は,依然東南アジア地域でくすぶり続けているため,いつまたヒトへの感染が起きるかもしれないという状況である.表1に示すように,東南アジアでの鳥インフルエンザの流行は実に同時多発的であり,影響を受けた国もしくは地域は,11に及んでいる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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