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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生68巻3号

2004年03月発行

文献概要

特集 結核対策のリフォーム

地域の結核対策の評価

著者: 大森正子1

所属機関: 1結核研究所

ページ範囲:P.172 - P.176

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Plan・DoからPlan・Do・Evaluationへ

 結核対策事業に限らずPlan(計画)・Do(実行)は,すべての事業で大なり小なり実施されている.人間の子どももPlan・Doを実施している.例えば小学生が「明日は算数のテストだ.90点以上とるために,学校から帰ったら2時間勉強しよう(計画)」などと考える.結果は「遊びたかったけれど,我慢して2時間勉強した(実行)」.しかしテストは80点だった.

 地域における結核対策もPlan・Doはされる.しかしDoがあまりにも大変で多忙を極めるため,Evaluation(評価)されることなく突き進んでいる自治体が少なくないと考える.それでは評価は,Plan・Doほど重要ではないのか.立てっぱなしの計画,やりっぱなしの事業は,税金の無駄遣いであるように,結核対策も同様である.もっと悪いことに,Plan・Doによっては,後世に結核菌を残す量が大きく異なってしまう.そのためにも評価は重要である.しかし,簡単に評価と言っても,評価ほど難しいものはない.評価法もまた評価されなければならないし,そのため多くの分野で,評価法の確立は大きな課題となっている.ともかくPlan・Do・Evaluationは繰り返されなければならない.しかも目標に向かうスパイラル状態を保ちながら.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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