文献詳細
文献概要
特集 転換期のリーダーシップ
保健所長のマネジメント
著者: 小倉敬一12
所属機関: 1前千葉市保健所 2(財)千葉市保健医療事業団
ページ範囲:P.421 - P.424
文献購入ページに移動まず,主題を語るにあたって大前提がある.昨年3月に設定され現在進行中の「保健所長の職務の在り方に関する検討会」(2004年1月28日に第8回目開催)の結論である.後述するごとく保健所のレーゾン・デートル(存在理由)から見て,所長は医師以外の職種は考えられないが,規制緩和,地方分権,行政改革の大合唱の下に,非医師の所長がもし誕生すれば,この拙文を書く意義もなくなるし,わが国の公衆衛生行政は崩壊の道を歩み始めることは想像に難くない.
保健所長の医師資格要件の撤廃は古くて新しい問題であり,昭和30年代から保健所の医師不足や,行政機関の統廃合,再編等が進められるたびに持ち上がっており,その都度議論が尽くされ,最終的には平成9年に結論が出たものと思っていた.
掲載誌情報