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特集 転換期のリーダーシップ
リーダーシップ養成における大学教育の役割
著者: 川口毅1
所属機関: 1昭和大学医学部公衆衛生学
ページ範囲:P.443 - P.446
文献購入ページに移動医学教育は現在,大きな変革の時期を迎えている.その1つはコアカリキュラムの導入であり,もう1つは臨床研修の義務化に伴う医局制度の見直しである.
コアカリキュラムはこれまで,医学教育では講義等による知識の伝達に主力が置かれてきたが,これからの医学教育に求められるものは,自ら考え判断し,行動できる医師を養成することにある.わが国の医師は医科大学に入学の時点においては成績も優秀な人材が入ってくるにもかかわらず,卒業して研究をしたり臨床の現場に臨むと,世界の医師レベルから見てかなり低いことが問題となったことに端を発している.質の高いレベルにある医師とは,自らの診療や研究能力だけでなく,医療の専門家として医師以外の医療関係職種との連携や,リーダーシップ力を持っていることを前提としている.
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