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海外事情
ケニアにおけるHIV/AIDS対策―VCT(voluntary counseling and testing)の展開
著者: 石川陽子1
所属機関: 1(社)日本看護協会政策企画室
ページ範囲:P.660 - P.663
文献購入ページに移動ケニアのHIV/AIDSの現状
1. HIV感染率
ケニアのHIV感染率は,妊婦検診のセンチネル・サーベイランスを基本としている.これは,全国41県(district)のうち12の都市部と8つの郊外または地方で実施される.この結果から15~49歳の男女のHIV感染率は13.5%,感染者は約220万人と推定され(2000年),サーベイランスが開始された1990年の5.3%から大きく上昇している.地域別に見ると,感染率の高い地域は隣国ウガンダとの国境地域,首都ナイロビ周辺地域に集中している.都市部と地方を比較すると都市部の感染率が高いが,ケニアの人口の約80%が地方居住者であることから,感染者の72%は地方に集中していると言える1).
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