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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生68巻8号

2004年08月発行

文献概要

連載 公衆衛生ドキュメント―「生きる」とは何か・5

タイ国境で,カンボジア難民

著者: 桑原史成

所属機関:

ページ範囲:P.590 - P.590

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 仏教国のカンボジアは,20世紀の後半において,ベトナムと共に世界の大国の狭間で翻弄された.その激動の歴史の中で,ポルポト派で知られるクメール・ルージュ(赤色クメール)による政権の時代(1975~1978年)は,あまりにも苛酷な受難が続いた.カンボジアの人口は約700万人とされるが,ポルポト派による虐殺で計り知れないほどの国民が殺された.

 カンボジアと接するタイとの国境の山間部で生活していた,カンボジアでの戦乱を逃れて脱出した難民の数は,全人口の30%に匹敵する200万人余であった.当時の乏しい食糧事情や劣悪な衛生環境は,難民にとってはまことに耐えがたいものであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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