文献詳細
特集 子ども虐待予防
文献概要
近年,育児不安,子どもへの虐待などが増加しており,母子保健の課題の1つとなっている.特に児童虐待の発生は乳幼児期に最も多く,虐待者は実親が8割を超えているが1),児童虐待は一部の特別な人たちに限られたことではなく,いくつかの問題(困難性)が重なれば,どの人であっても起こしかねないと理解されつつある2).
児童虐待の予防については,母子保健事業に期待されているところが大きく,本稿では,母子の健康や福祉にとって利点が多いと言われる母乳育児について,地域における支援の活動が虐待予防となりうるか,本県の取り組み等を通して検討した.
児童虐待の予防については,母子保健事業に期待されているところが大きく,本稿では,母子の健康や福祉にとって利点が多いと言われる母乳育児について,地域における支援の活動が虐待予防となりうるか,本県の取り組み等を通して検討した.
参考文献
1) 小林登・他:児童虐待全国実態調査 1. 虐待発生と対応の実態. 平成13年度厚生科学研究,pp5-10
2) 本間博彰:乳幼児の虐待防止および育児不安の母親に対する治療的介入と機関支援のあり方に関する研究 (Part1). 平成13年度厚生科学研究,pp310-327
3) 五十嵐登:Baby Friendly Hospitalにおける小児科医の役割. BHF認定記念講演会資料, 2004
4) 瀬尾智子:母乳不足と補足の適応. ペリネイタルケア夏季増刊:127-132, 2003
5) 徳永雅子:母子保健事業における虐待予防施策への提言. 地域保健12: 54-61, 2001
6) 堀内勁:母乳育児の母子相互作用. ペリネイタルケア22: 36-39, 2003
7) 小泉武宣:母乳育児は子どもの虐待のリスクを減らせるか. 母子保健情報47: 96-99, 2003
掲載誌情報