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連載 日本の高齢者―介護予防に向けた社会疫学的大規模調査・1【新連載】
調査目的と調査対象者・地域の特徴
著者: 近藤克則1 平井寛2 吉井清子1 末盛慶1 松田亮三3 馬場康彦4 斎藤嘉孝5 「健康の不平等」研究会
所属機関: 1日本福祉大学社会福祉学部 2日本福祉大学COE推進室 3立命館大学産業社会学部 4明星大学人文学部 5明治学院大学社会学部
ページ範囲:P.69 - P.72
文献購入ページに移動また,健康に影響する心理的社会的な因子の分布や因子間の関連などを,疫学的手法で明らかにする分野が「社会疫学」と呼ばれ,新しい疫学の一分野として注目を集めている3).昨年1年間にわたった本誌の連載「社会疫学への誘い」(近藤克則著)では,現在までに提示されている社会疫学的な理論・仮説や,それらを裏付けるデータについて紹介した.しかし,それらは主に海外でのものであった.
わが国では,「平等な国,日本」という幻想が強かったせいか,社会経済的な因子による「健康の不平等」が,わが国においても見られるのか,見られるとしたらどの程度のものなのかなど,記述疫学的な報告の蓄積も不十分である.これらを補うのが,本連載の目的である.
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