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ワクチンに含まれるチメロサールのリスク評価と今後の対応
著者: 亀尾聡美1 閑野将行1 三島英煥1 野田一樹1 山本康央1 仲井邦彦1 佐藤洋1
所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科環境保健医学分野
ページ範囲:P.161 - P.165
文献購入ページに移動チメロサールとは?
チメロサール(thimerosal)は,水銀を含む有機化合物であり,その殺菌作用は昔から知られており,1930年代から種々の薬剤に保存剤として使われてきた.チメロサール(物質名:エチル水銀チオサリチル酸ナトリウム)の化学構造は図1に示す通りであり,重量の約半分を水銀が占めている.チメロサールは,体内でエチル水銀(ethylmercury)とthiosalicylateとに分解し,エチル水銀の部分で人体への毒性が心配されている.ワクチンには1940年頃から保存剤として使われ始め,生ワクチンでは使われないが死んだ菌などが入っている不活化ワクチンでは保存剤として主に使われるようになった.
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