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特集 結核対策新時代―結核予防法のリビジョン
結核対策における結核病院の役割―院内DOTSへの取り組みから
著者: 髙嶋哲也1
所属機関: 1大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター
ページ範囲:P.194 - P.198
文献購入ページに移動ところで,治療の中断・脱落を防いで治療率を高めるためには,結核を治す意志が強固な治療開始時に,患者教育ならびにDOTを開始することが肝要である.わが国では結核治療で最も重要な初期2カ月間は入院が主体であるので,今後のDOTS推進は結核病院の取り組みに大きく左右されることになる.
大阪府立呼吸器・アレルギー医療センターでは,平成13年1月に「DOTS連携マニュアル」を制定し,結核患者全員を対象に患者教育と直接服薬確認(以下,院内DOTS)を行い,また定期的に地域保健所とカンファレンス(以下,院内DOTSカンファレンス)を開催して服薬支援の継続を図るなど,病院全体で治療率向上に取り組んでいる.
本稿では,当院での院内DOTSならびに院内DOTSカンファレンスの経験を踏まえ,今後の結核対策における結核病院の役割について述べる.
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