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特集 自然災害と公衆衛生活動
地域の被災対処能力を評価する
著者: 上原鳴夫1
所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科国際保健学分野
ページ範囲:P.440 - P.444
文献購入ページに移動災害は「被災地の外部から多大な支援を必要とするような規模の損壊,生態系の破壊,人命喪失,人々の健康および保健医療の悪化をもたらす出来事」と定義される(WHO:世界保健機関より).災害をもたらすのは,自然現象の物理的な大きさと,被災地域が備える対処能力との相対関係である.地震など自然現象の発生を防止することは難しいが,事前の活動により,そのインパクトを吸収して災害に至ることを防止したり,災害効果を軽減することは可能である.災害は「1回の不運」ではなく,繰り返すサイクルである.災害のない穏やかな時期は「災害間期」に過ぎず,この時期にこそ万全・周到な備えをしなければならない(図1).
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