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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生69巻6号

2005年06月発行

文献概要

連載 性のヘルスプロモーション・2

[インタビュー]「性」を通して人は調和力と深い人間性を育む―障害をもつ人の「性」から教えられたこと

著者: 東野洋子13 岩室紳也2

所属機関: 1楽団あぶあぶあ&ミュージカルチームLOVE 2(社)地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センター 3四天王寺国際仏教大学

ページ範囲:P.504 - P.510

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岩室(司会) 初めて東野さんとお会いした時,「障害をもつ方との音楽活動は,彼らの性を抜きには歩んで来られなかった」と話されたのが,すごく印象的でした.

人柄の育ち

岩室 東野さんと障害をもつ人たちとのかかわりは,どんなふうに始まったのですか?

東野 ダウン症や自閉症の青年たちと「楽団あぶあぶあ」)を結成したのは1982年,私が29歳の時でした.でも,私自身が初めて障害をもつ友だちと出会ったのは,小学1年生の時でした.カズちゃんという知的障害をもつ同級生がいたのです.カズちゃんはいつもうつむいて座っていて,だれも声を聞いたことがなかった.ある日,私はカズちゃんの膝に頭を乗せて彼女の顔を見上げました.すると,ニコッと笑ってくれて,それがとても嬉しかった.それから毎日,そうやってのぞき込み,私だけが知っているカズちゃんの笑顔にワクワクしていました.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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