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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生69巻7号

2005年07月発行

文献概要

連載 公衆衛生ドキュメント―「生きる」とは何か・16

南京・日本が辿った67年前の悪夢

著者: 桑原史成

所属機関:

ページ範囲:P.526 - P.526

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 中国・江蘇省の省都・南京は,清朝末期から近代にかけて,さまざまな政変の波が通り過ぎて行った.つい最近まで台湾の首都は,この南京市であった.1927年に蒋介石が国民政府を南京に置いたことに始まる.それは一方で,日本軍が南京を進攻することになり,10年後の1937年12月13日から始まった攻略戦で多数の中国兵や市民が殺された悪夢の都市である.

 この南京における掃蕩戦は,後に「南京事件」または「南京大虐殺」とも言われるようになった.南京市内の侵華日軍南京大虐殺遇難同胞紀念館には,犠牲者数は30万人とある.この数字は中国側のプロパガンダの誇張であるが,日本軍は8万4,000人と発表している(平凡社刊・百科辞典).このとき一部の日本軍将兵により虐殺や強姦,略奪,放火などの蛮行があったことは間違いなかろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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