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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生70巻1号

2006年01月発行

文献概要

連載 感染症実地疫学・1

日本の感染症サーベイランス

著者: 岡部信彦1

所属機関: 1国立感染研究所感染症情報センター

ページ範囲:P.56 - P.59

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サーベイランスとは

 疫学を行う上でサーベイランスは欠かせない.サーベイランス(surveillance)の原義は,sur(上)+veil(見る)=広く見渡す,ことである.米国CDC(Centers for Disease Control and Prevention)では,疾病の空間的発生状況およびその時間的変化を継続的に監視することによって,疾病対策の企画,実施,評価に必要なデータを系統的に収集,分析,解析し,その結果を関係者に迅速かつ定期的に還元する,と定義している(CDC,1986).

 感染症のコントロールのためには,的確な臨床診断とそれを裏付ける病原診断,これらに基づいた合理的な治療が行われることがもっとも重要であることは言うまでもない.また感染症に罹患しないための個人・社会衛生,予防接種など,あらかじめ感染症の発生を防ぐための予防方策も重要である.そしてこれら感染症の予防,診断,治療への基本的な情報を与えるデータとなるものが,感染症サーベイランスである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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