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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生70巻1号

2006年01月発行

文献概要

資料

高校生に対するピア・エデュケーションによるHIV/AIDS予防教育実践と効果

著者: 奥野ひろみ1 樋口まち子1 永田文子2 兒島佳子1

所属機関: 1静岡県立大学看護学部 2東洋大学大学院社会学研究科社会福祉専攻

ページ範囲:P.76 - P.79

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背景および目的

 性行動の若年化や,性感染症者の増加は,近年著しい.高校生で性交体験をしている者は,1999年に実施した東京都の調査では高校3年生で40%1),ほぼ全日制と同様の年齢の生徒が通う夜間高校の調査でも42.8%2)となっており,若年層の性体験では,初交年齢が早まり,多数の相手を持ち,性交までの付き合い期間も短縮化されているという(セックスのカジュアル化)傾向が指摘されている3)

 木原らは,HIVはプールや握手では感染しないという知識は比較的普及しているが,他の性感染症の知識や,性感染症に罹っているとHIV/AIDSに罹りやすいなどの知識は少なく,自分たちに感染のリスクがあると考えていないと指摘している4)

参考文献

1) 木原正博, 木原雅子, 市川誠一:HIV感染症の動向と今後の課題. Modern Physician22: 273-276, 2002
2) 劔陽子:福岡県の定時制高校5校における性行動・性意識調査. 日本性感染症会誌14(1): 42-51, 2003
3) 木原雅子, 木原正博:日本の若者の性行動の現状と今後の性感染症予防教育のあり方. 治療学37(8): 841-845, 2003
5) 藤枝亜弥:エイズ・ピア・エデュケーション. ぺリネイタルケア22(2): 120-126, 2003
6) パトリシア・クラントン:おとなの学びを拓く. pp68-77, 鳳書房, 2003
7) 十亀亜也香, 村井やす子・他:エイズ・ピア・エデュケーション事業の効果的な推進のために. 保健医療科学53(1): 80-82, 2004
8) Karen Basen-Engquist: Schoolwide effects of a multicomponent HIV, SID, and pregnancy prevention program for high school students. Health Education&Behavior 28(2): 166-185, 2001
9) WHO: Health Promotion Glossary, 10, Geneva, 1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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