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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生70巻2号

2006年02月発行

文献概要

特集 「健康格差社会」とセーフティネット

「健康格差社会」と公衆衛生の役割―社会的排除とセーフティネット

著者: 近藤克則1

所属機関: 1日本福祉大学社会福祉学部

ページ範囲:P.88 - P.90

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日本人の平均寿命は世界一,平均的な国民の健康度は著しく上がった.しかし,社会の上位層と底辺層の間には,無視できない健康格差がある.例えば,低所得層と高所得層との間には,うつや要介護状態の割合などで,実に5倍という「健康格差社会」1)になっている.平均では改善していても,本特集で取り上げられるホームレス,失業者をはじめ,AIDSや結核が集積する外国人・低所得高齢者など,社会の隅に追いやられている人々の中に不健康が集積しているのである.

 これらの問題への個別対応はもちろん大切だが,それだけで解決する性質の問題なのであろうか?

参考文献

1) 近藤克則:健康格差社会―何が心と健康を蝕むのか. 医学書院, 2005
2) International Institute for Labour Studies (IILS): Social exclusion and anti-poverty strategies. International Institute for Labour Studies (IILS), Geneva, 1996
3) Sen A: Social Exclusion; Concept, application, and scrutiny. Asian Development Bank, Manila, 2000
4) Office of the Deputy Prime Minister: What is social exclusion? Office of the Deputy Prime Minister (http://www.socialexclusion.gov.uk/page.asp?id=213), 2005
5) Office of the Deputy Prime Minister: Transitions-Young Adults with Complex Needs; a Social Exclusion Unit Final Report. Office of the Deputy Prime Minister (http://www.socialexclusion.gov.uk/downloaddoc.asp?id=785), 2005
6) Office of the Deputy Prime Minister: Excluded Older People-Social Exclusion Unit Interim report. Office of the Deputy Prime Minister (http://www.socialexclusion.gov.uk/downloaddoc.asp?id=710), 2005
7) Rose G: The Strategy of Preventive Medicine[曽田研二・田中平三(監訳):予防医学のストラテジー:生活習慣病対策と健康増進. 医学書院, 1998]. Oxford University Press, 1992
8) Macintyre S: Evidence based policy making. BMJ 326: 5-6, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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