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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生70巻7号

2006年07月発行

文献概要

連載 衛生行政キーワード・21

自殺対策

著者: 黒木識敬1

所属機関: 1厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課

ページ範囲:P.558 - P.561

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 わが国における自殺による死亡数は,警察庁によれば,平成9年まで2万5千人前後で推移していたが,平成10年には3万人を超え,その後も横ばいの状態である.わが国の人口10万人当たりの自殺死亡率は25.3人(平成16年)であり,欧米の先進諸国と比較すると高率である(人口10万人当たりフランス17.5人,アメリカ合衆国10.4人,イタリア7.1人).また,自殺未遂は既遂の10倍以上あると言われており,また自殺や自殺未遂により,遺族や友人など周囲の少なくとも数人が深刻な心理的影響を受けるとされていることから,全国で毎年,百数十万人の人々が自殺問題に苦しんでいることになる.

 このように,自殺は,身近に存在し得る問題で,社会的にも大きな損失である.このため,効果的な自殺予防対策を実施することは緊急の課題となっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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