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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生71巻1号

2007年01月発行

文献概要

特集 がん対策・1

がん告知後の患者への支援―がん検診機関の保健師によるコミュニケーションスキルを用いた支援プログラムとその効果の検討

著者: 福井小紀子1

所属機関: 1国際医療福祉大学小田原保健医療学部

ページ範囲:P.36 - P.39

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 がん対策基本法が制定された今,がん告知後の患者への支援体制を全国的に整備していくことは,今後ますます重要となる.しかし現状は,がん告知後の患者への支援は,わが国に限らず欧米においても十分に行われていないことが指摘されている1).なかでもがん検診機関においては,がんの診断・告知後に,次の段階となる治療への継続的な支援を行い,がんの2次予防につなげていくことは,1次予防と同様に重要な課題となる.

 筆者らは,2002~2005年度までの4年間,がん検診機関にて,がん告知後の患者への支援体制の強化を図るために,がん検診に携わる職域の保健師を対象としたコミュニケーションスキルトレーニングプログラムの作成と,その教育効果の検討,およびEvidence-Based Public Healthの視点から,この教育を受けた保健師による,患者のQOLにおける支援の効果について,無作為化比較試験にて検討する研究活動を展開してきた.

 本稿ではこれらの活動内容について報告する.

参考文献

1) Baile WF, et al:Breaking bad news;More than just guidelines. J Clin Oncol 24(19):3217, 2006
2) 福井小紀子:コミュニケーションスキル-臨床の場で悪い知らせを伝える.がん看護7:515-520,2002
3) Fujimori M, et al:Communication skills training for Japanese oncologists on how to break bad news. J Cancer Educ 18(4):194-201, 2003
4) Baile WF, et al:Communication skills training in oncology;Description and preliminary outcomes of workshops on breaking bad news and managing patient reactions to illness. Cancer 86(5):887-897, 1999
5) Baile WF, et al:SPIKES-A six-step protocol for delivering bad news;Application to the patient with cancer. The Oncologist 5:302-311, 2000
6) McMillan SC, Mahon M:The impact of hospice services on the quality of life of primary caregivers. Oncol Nurs Forum 21:1189-1195, 1994
7) Zigmond AS, Snaith RP:The hospital anxiety and depression scale. Acta Psychiatr Scand 67:361-370, 1983
8) 北村俊則:Hospital Anxiety and Depression Scale(HAD尺度).精神科診断学4:371-372,1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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