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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生71巻10号

2007年10月発行

文献概要

特集 感染症の危機管理―関連法規改正後の新たな展開

新たな結核対策と感染症危機管理機能の強化―都道府県の立場から

著者: 阿彦忠之12

所属機関: 1山形県健康福祉部 2山形県衛生研究所

ページ範囲:P.836 - P.840

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 結核予防法が廃止され,2007年4月からは,改正後の「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(以下,感染症法)」に基づいて結核対策が実施されている.

 この制度改革について,厚生科学審議会の感染症分科会結核部会が2002年3月に取りまとめた「結核対策の包括的見直しに関する提言」には,「将来的に結核罹患者数及び死亡数等が減少した場合には,他の感染症対策とともに一貫した対策を行うことも必要である」としながらも,「現段階では,結核及び結核対策を取り巻く特殊性に基づいて独立した対策を維持することが適当である」との基本方向が示されていた.つまり,感染症法への統合は「時期尚早」であり,当面は結核予防法のもとで対策を強化すべきという提言であった.2004年の結核予防法及び関係政省令の大幅改正は,この基本方向に沿ったものと言ってよい.

参考文献

1) 阿彦忠之,森亨,石川信克:改正感染症法に基づく結核の接触者健康診断の手引きとその解説.結核予防会,2007  ※この手引きについては,山形県衛生研究所のホームページ上からも入手可能(2007年10月1日現在のURL→http://www.eiken.yamagata.yamagata.jp)
2) 阿彦忠之:わが国のDOTSの成果と問題点.結核82(2):119-123,2007
3) 財団法人結核予防会:結核の統計2006.pp114-119,結核予防会,2006
4) 北川定謙・他:全国保健所健康危機管理体制・事例調査報告,平成18年度厚生労働科学研究費補助金(地域健康危機管理研究事業)「健康危機管理体制の評価指標,効果の評価に関する研究」報告書(主任研究者:北川定謙).pp311-315,2007
5) 阿彦忠之・他:感染症の健康危機管理,平成18年度厚生労働科学研究費補助金(地域健康危機管理研究事業)「健康危機管理体制の評価指標,効果の評価に関する研究」報告書(同上).pp141-152,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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