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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生71巻10号

2007年10月発行

文献概要

資料

日本と韓国における小児・青少年の身長・体重の動向

著者: 望月好子1 佐藤千史1

所属機関: 1東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科健康情報分析学

ページ範囲:P.880 - P.884

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緒言

 わが国の学童期および思春期の子どもの身体的な発育は,発達加速現象により身体発達が加速度的に増大し,一般に体格が向上していると認識されている.しかし一方では,出生時体重の減少や若年女性のやせの増加やダイエット志向などが問題視されており1,2),さらに最近では,胎児期の健康状態が成人期の疾病を作り出すという指摘なども相次ぎ3),出生時から青年期に至るまでの身長および体重の動向が,その後に続く成人期の健康にも影響を及ぼし得るものであることを改めて認識する必要に迫られている.

 日本では,文部科学省および厚生労働省によって,全国的規模での身長および体重に関する実態の調査・公表がなされているが4),人種的にも差が少ないと考えられるアジア諸国のデータと比較検討されたものはほとんどない.よりグローバルな視点から日本の変化を捉え,若年者のヘルスプロモーションを進めていく上で,小児・青少年の身長・体重の動向を近隣国のデータと比較・検討することは,基礎的な資料を得る上で重要である.

参考文献

1) 中村敬:低出生体重児出生率増加の背景.母子保健情報46:14-23,2002
2) 金田芙美,吉池信男・他:我が国の子どもにおける「やせ」の現状:系統的レビュー.栄養学雑誌62(6):347-360,2004
3) 福岡秀興,山崎晋一郎,塚本浩子:成人病胎児期発症説(Barker説)を知っていますか.助産雑誌57(9):722-727,2003
4) 学校保健統計調査(指定統計第15号).文部科学省,2004年度
5) 2004年度小中等学生身体検査,韓国語資料
6) 世界経済情報サービス:THE WORLD 2006世界各国経済情報ファイル
7) 南銀祐,坂巻弘之:韓国における糖尿病疾病管理の現状と課題.J Natl Inst Public Health 53(1):60-64,2004
8) 国立健康・栄養研究所「国民栄養の現状」レポート1995年度  http://www.nih.go.jp/eiken/chosa/kokumin_eiyou/1995.html
9) 香川芳子(監修):五訂増補食品成分表2006.pp497-498,女子栄養大学出版部,2006
10) ムンヒョン・他:小学生及び青年・大人の食生活指針研究,ソウル,市内一部小学校6年生たちの食習慣及び生活習慣と栄養知識に関する研究.大韓地域社会栄養学回春季学術大会,ソウル,1999.5.29.韓国語資料
11) 康薔薇,Jung-ae Kang,山口光枝・他:日本と韓国の小学校における給食内容の比較.日本食生活学会誌16(1):11-17,2005
12) 村田光範:思春期の肥満とやせ.思春期学22(4):450-455,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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