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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生71巻2号

2007年02月発行

文献概要

資料

産業メンタルヘルスに対する精神科医療機関の取り組みの現状と今後の課題

著者: 臼井卓士1 﨑山忍1

所属機関: 1三重県こころの健康センター

ページ範囲:P.177 - P.181

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 近年,労働者の心の問題の一層の増加が懸念され,心の問題の専門機関としての精神科医療機関の役割が期待されている.

 平成12年に労働省が公表した「職場における労働者の心の健康づくりのための指針」(メンタルヘルス指針)1)によると,事業場のメンタルヘルスケアは,①労働者自身のセルフケア,②ライン(管理監督者)によるケア,③産業医等の事業場内産業保健スタッフによるケア,および④事業場外資源(専門機関)によるケアの4つからなる.特に④においては,専門的な助言や指導を必要とする場合には,事業場外の精神科医療機関によるサービスを活用していくことが期待されていると言えよう.しかし,産業メンタルヘルスに対する精神科医療機関の取り組みや,事業場との連携の実情についての具体的な検討は少ない.

 そこで,事業場と精神科医療機関の連携を進めていく上での課題を明らかにする目的で,三重県内の精神科医療機関を対象に,事業場との連携も含めた産業メンタルヘルスに対する取り組みの現状を調査したので,若干の考察を加えて報告する.

参考文献

1) 労働省(通達):事業場における労働者の心の健康づくりのための指針,2000
2) 柏木雄次郎,藤井久和,夏目誠,瀬尾攝,椎原康史,竹内一夫,鈴木庄亮,山本和儀,福地孝:メンタルヘルス対策のための事業場外資源のあり方に関する調査研究(第1報)―事業場外資源への質問紙調査.日本職業・災害医学会会誌52(4):240-249,2004
3) 大西守,黒木宣夫:職場復帰と診断書をめぐって.臨床精神医学33(7):895-898,2004
4) 大西守:わが国における産業精神保健の現状と課題.精神療法30(5):477-482,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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