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特集 歯周病予防からのヘルスプロモーション
文献概要
要介護高齢者の直接的死因の上位に位置する誤嚥性肺炎は,介護,医療の現場で大きな問題として取り上げられている.これは食物や口腔細菌を含む口腔・咽頭の分泌物を誤嚥(吸引)することにより引き起こされるといわれているが,一般的に在宅や施設に入所する高齢者の口腔内は,極めて口腔衛生状態が悪く,歯がある場合はほぼ例外なく歯肉炎ないしは進行した歯周病に罹患している.また,義歯がある場合も義歯の衛生管理がなされていないのが実状である.
しかし近年,口腔ケア,すなわち口腔衛生状態を改善することによって,本疾患の予防の可能性を示唆する研究報告がなされた1,2).しかしながら,要介護者の置かれている状況は様々であり,いまだ多くの課題を抱えている.そして在宅における歯科診療を含め,真剣に解決しなければならない課題を有している.
本稿では歯周病との関連において,老人性肺炎,特に誤嚥性肺炎の発生機序と予防について取り上げる.
しかし近年,口腔ケア,すなわち口腔衛生状態を改善することによって,本疾患の予防の可能性を示唆する研究報告がなされた1,2).しかしながら,要介護者の置かれている状況は様々であり,いまだ多くの課題を抱えている.そして在宅における歯科診療を含め,真剣に解決しなければならない課題を有している.
本稿では歯周病との関連において,老人性肺炎,特に誤嚥性肺炎の発生機序と予防について取り上げる.
参考文献
1) 米山武義,吉田光由,佐々木英忠,橋本賢二,三宅洋一郎,向井美惠,渡辺誠,赤川安正:要介護高齢者に対する口腔衛生の誤嚥性肺炎予防効果に関する研究.日歯医学会誌20:58-68,2001
2) Yoneyama T, Yoshida M, Matsui T, et al:Oral care and pneumonia. Lancet 354:515, 1999
3) 山谷睦雄・他:老人性肺炎の病態と治療.日老医誌36:835-843,1999
4) 矢内 勝:高齢者の誤嚥性肺炎.エキスパートナース17:43-45,2001
5) 渡辺 彰:高齢者の肺炎.折茂肇(編):新老年学第2版,東京大学出版会,1999
6) 米山武義,相羽寿史,太田昌子・他:特別養護老人ホーム入所者における歯肉炎の改善に関する研究.日老医誌34:120-124,1997
7) 弘田克彦,米山武義,太田昌子・他:プロフェッショナル・オーラル・ヘルス・ケアを受けた高齢者の咽頭細菌数の変動.日老医誌34:125-129,1997
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