icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生71巻5号

2007年05月発行

文献概要

特集 歯周病予防からのヘルスプロモーション

歯周病予防における口腔ケア

著者: 河野晴美1 笹川百吏子1

所属機関: 1東京都立心身障害者口腔保健センター

ページ範囲:P.405 - P.408

文献購入ページに移動
歯周病予防から全身の健康へ

 口の中は硬組織である歯や骨と,軟組織である舌や粘膜がバランス良く存在することで,口腔機能が維持されています.口腔機能は健康を営む上で欠かすことのできない咀嚼や嚥下,会話や呼吸などと関係する重要な働きがあります.しかし,歯周病が引き起こされると,歯を支えている周囲の組織が破壊され,重度になると歯を失ってしまうために,口腔内のバランスは崩れ,口腔機能も良好に保てなくなってしまいます.食生活の入り口となる口腔が機能しなくなると,栄養が摂れず体力が衰え,運動機能の低下から全身疾患を引き起こすことにも繋がり,健康と密接に関与していることがおわかりかと思います.

 また歯周病は,大人だけの口腔疾患と思われがちですが,歯周病の初期である歯肉炎に罹っている子どもは多いものです.子どもの時期からの口腔ケアは,健全な身体発育にも大きく影響し,罹患率の高まる成人期から老年期に安定した食生活が保てるように,早期からの関わりとライフステージに合わせた口腔ケアが重要になります.

参考文献

1) 緒方克也・他:歯科衛生士のための障害者歯科 第3版.医歯薬出版,2006
2) 東京都立心身障害者口腔保健センター:障害者歯科ハンドブック.東京都立心身障害者口腔保健センター,2003
3) 伊藤公一・他:歯と口の健康百科.医歯薬出版,1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら