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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生71巻6号

2007年06月発行

文献概要

報告

ゲイ・バイセクシュアル男性に対する電話によるHIV/STI関連の相談

著者: 北村浩1 井戸田一朗1 佐藤未光1 平田俊明1 市川誠一2

所属機関: 1同性愛者医療・福祉・教育・カウンセリング専門家会議 2名古屋市立大学大学院看護学研究科感染予防学

ページ範囲:P.530 - P.535

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 わが国の新規HIV感染者/エイズ患者報告数は,1996年以降日本国籍男性を中心に増加が続き,中でも男性同性間の性的接触による感染例(以下,男性同性間感染)は過半数を超える状況となっている1).ゲイ・バイセクシュアル男性の心身両面における健康問題,特にHIVを含む性感染症(以下,HIV/STI)について,自身のセクシュアリティや性行動を開示して相談できる相談窓口は少なく,また彼らが保有する健康問題についても,十分に把握されてはいない.こうした状況に対し,同性愛者医療・福祉・教育・カウンセリング専門家会議(以下,AGP巻末注)では,ゲイ・バイセクシュアル男性を対象とした,心理・医療専門職の相談員による無料電話健康相談「AGPこころの相談」および「AGPからだの相談」を行ってきた.

 本報告では1997~2000年までの3年間に「AGPからだの相談」に寄せられた,男性と性行為をする男性(以下,MSM=Men who have sex with men)の相談を元に,MSMが抱える性的な悩み,HIV/STIに関連する悩み等の諸問題を明らかにすることを目的とした.

参考文献

1) 厚生労働省エイズ動向委員会:平成17年エイズ発生動向年報.厚生労働省エイズ動向委員会,2004
2) 川喜田二郎:発想法.中央公論社,1967
3) 市川誠一:MSM(Men who have sex with men)におけるHIV感染予防介入―プロジェクトMASH大阪について.日本エイズ学会誌5:174-181,2003
4) 市川誠一:男性同性間のHIV感染対策とその評価に関する研究.厚生労働科学研究費補助金エイズ対策研究事業平成17年度総括・分担研究報告書,pp1-23,2006
5) 特定非営利活動法人動くゲイとレズビアンの会:平成12年度厚生科学研究費補助金エイズ対策研究事業.エイズに関する普及啓発における非政府組織(NGO)の活用に関する研究.同性愛者等への普及啓発に関する研究 研究報告書,特定非営利活動法人動くゲイとレズビアンの会,2001
6) 特定非営利活動法人ぷれいす東京:2003年度年間活動報告書.特定非営利活動法人ぷれいす東京,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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