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雑誌文献

公衆衛生71巻7号

2007年07月発行

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トピックス

狂犬病の歴史とその現況を基にした防疫対策

著者: 源宣之1

所属機関: 1岐阜大学

ページ範囲:P.586 - P.591

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 狂犬病は人を含めたすべての哺乳類が罹患する,最も致命率の高いウイルス性人獣共通感染症である.本病の流行に病原体を媒介するベクターや自然宿主が介在しないと考えられているにもかかわらず,また医療技術や予防手段が高度に発達し予防・発病阻止に有効なワクチンが開発された今日においても,世界における狂犬病の発生は顕著な減少傾向を示すことなしに連綿と続いている.なぜ,人類は狂犬病を撲滅することができないのであろうか.本病の過去と現在を検証しながら,その対策を考察してみたい.

参考文献

1) Wilkinson L:Rabies Jackson AC, et al(eds). pp1-22, Academic Press, Amsterdam, 2002
2) Beran GW:Handbook Series in Zoonoses. Section B viral zoonoses Vol.2. Beran GW(ed), pp57-135, CRC Press, Florida, 1981
3) Steele JH:The natural history of rabies. Baer GM(ed), pp1-22, Academic Press, New York,1975
4) Wiktor TJ:World'sdebt to Pasteur. Koprowski H, et al(eds), pp141-151, Alan R. Liss Inc, New York, 1985
5) 岩淵秀夫:世界における狂犬病の流行と防疫.北里メディカルニュース17(10):2-19,1970
6) Rabies Bulletin Europeホームページ http://www/who-rabies-bulletin.org/
7) Smith JS, et al:Epidemiological and historical relationships among 87 rabies virus isolates as determined by limited sequence analysis. J Infect Dis 166:296-307, 1992
8) 唐仁原景昭:わが国における犬の狂犬病の流行と防疫の歴史.日本獣医史学雑誌39:14-30,2002
9) Zhang YZ, et al:Human rabies in China. Emerg Infect Dis 11:1983-1984, 2005
10) Zhang YZ, et al:Molecular characterization of rabies virus isolates in China during 2004. Virus Res 121:179-188, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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